ご 挨 拶

 日本合板工業組合連合会 会長 井上 篤博  

  

 

    ―合板用の国産材利用量 600万立方メートルを目指してー

 

 本年は、米国のトランプ大統領の当選により、TPPから米国が脱退するとともに、COP21における新たな地球温暖化対策のため全ての国が取り組むこととなる画期的なパリ協定の採択の取扱いも不透明となる波乱の幕開けとなりました。しかし、世界の森林破壊と森林消滅を加速させる熱帯雨林の違法伐採に関しては、国内外で大きな関心を呼び、我が国においても、その対策のためのクリーンウッド法が制定され、本年5月に施行の予定となっております。

 

日合連としては、国産材原木の安定的確保に関して、FITによるバイオマス発電用及び海外輸出用のための原木需要の増大により国産材の安定供給に強い懸念が生じていることから、国産材の伐採量と再植林の拡大及び木材のカスケード利用の遵守と製品輸出の促進を提言致しました。

 

また、国産合板の需要拡大に関しては、昨年の熊本地震等を契機とした耐震性向上のための住宅リフォームや中層・大規模建築物用の構造用合板をはじめ、型枠用合板やフロアー用合板の需要拡大活動を積極的に実施すると共に、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの施設等での国産合板の活用について要請活動を展開しています。

 

 このような中で、貴組合の多大なご理解ご協力により、昨年は、国産合板生産量が、合板輸入量を上回る歴史的な年となりました。しかし、未だに日本で利用されている合板の5割近くが東南アジアや中国で生産されたいわゆる「輸入合板」であることから、地域経済の振興と日本の森林資源の有効活用を通じた森林再生にブレーキが掛かっている事実を訴え、貴重な熱帯雨林の保護と生態系維持のためにも日本の植林された木を主原料とした合板の製造販売を更に一層拡大していく必要性を広くアピールしたいと思います。

 

 本年44日には、「木の総合文化(ウッドレガシー)を推進する議員連盟」が日合連等の要望により結成されました。国連の定めた「国際森林の日」である2020321日に国際的な木のレガシー記念祭典の開催を目指すとともに、木材自給率50%を目指す各種の国民運動を展開することとしております。

 

 日合連は、「森林・林業基本計画」に則り、「あらゆるところに、国産合板を使用し、木材自給率50%を目指す(AKG50)」をキャッチフレーズに全国的な活動を展開してきました。本年も日本の森林再生と地域経済の活性化そして地震や災害から国民の安全と健康を守る住環境の充実と地球環境の保護の両立を図るため、環境創造産業・住宅創造産業として一層発展できるよう精励して参ります。