11⽉3⽇は「合板の⽇」― 我が国合板関連産業の更なる発展を⽬指して ―
皆様におかれましては、お健やかに新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、平素より日本の合板産業及び日本合板工業組合連合会(日合連)への多大なご理解とご支援を賜り厚くお礼申し上げます。
我が国合板産業は、昨年も厳しい経営環境の中で業界をあげて国産合板の需要拡大に努めて参り、その結果2012年は、前年の約250万m3の活用に続き、約260万m3程度の国産材を活用致しました。「あらゆるところに、国産合板を使用し、木材自給率50%を目指す(AKG50)」をキャッチフレーズに、全国的な需要拡大活動を展開しました。
本年は、合板に係るJAS規格の見直しの年となっており、防腐・防蟻等国産合板の需要拡大に資する見直しを目指すとともに、公共建築物等の建設に対応した高強度の床・壁構面の開発を進めることとしております。更に、2014年4月からの消費税増税につきましては、住宅関連は対象外とする等の軽減措置を図るよう関係団体と連携して要望して参りたいと存じます。
また、現在も日本で利用されている合板の約60%が東南アジア等で生産されたいわゆる「輸入合板」であることから、地域経済の振興と日本の森林資源の有効活用を通じた我が国の森林再生にブレーキが掛かっている事実を訴え、貴重な熱帯雨林の保護と動植物の生態系維持のためにも、日本の植林木を主原料とした合板の製造販売を一層拡大して行く所存です。更に、例外なき関税撤廃を前提とするTPPへの不参加、EPA/FTAにおける合板・OSB輸入関税の維持強化を引き続き要望するとともに、合法木材の安定的供給を促進して参ります。
昨年11月に、日合連と特定非営利活動法人 木材・合板博物館の共同提唱により、11月3日を「合板の日」とすることに決定しました。これは、1907年(明治40年)11月3日に、故浅野吉次郎翁が独自にロータリーレースを開発し、我が国で初めて「合板」を製造したことに敬意を表し、森林・林業、合板機械、接着剤、物流・流通等合板に関わる全ての業界が我が国合板業界とともに大きく発展する事を祈念して制定したものです。本年は、「合板の日」制定を契機として、環境創造産業・住宅創造産業として一層発展できるよう一意専心努力する所存です。
皆様の一層のご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、皆様方の本年のご多幸を祈念申し上げ年頭のご挨拶と致します。