日合連概要会長挨拶

ご挨拶

日本合板工業組合連合会 会長 井上 篤博
平成26年1月

― 国産合板の一層の需要拡大を目指して ―

 新年明けましておめでとうございます。

 平素より日本の合板産業並びに日本合板工業組合連合会(日合連)へ多大なご理解とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

 昨年は、住宅着工の回復や震災復興の推進、消費税率アップに対する駆け込み需要、木材利用ポイント事業等により合板需要が増大し、昨年の国産材原木の使用量は約300万m3と前年の260万m3から大幅に増大しました。他方、合板製造用の国産材原木の安定的確保が重要な課題となっており、伐採インフラ整備などの対策が急務となっております。

 また、国産合板の需要拡大のため、国産材マークの表示の推進、「合板の日」(11月3日)の記念行事を通じた合板のPR、耐震補強のための技術開発及びフロアー台板・型枠用合板・選挙用ポスター掲示板・敷板等の需要開発を積極的に推進しました。木材利用ポイント事業につきましては、国産材合板を利用した場合のポイント付与申請の方法等について分かりやすく紹介したパンフレットを作成し、関係省庁、地方公共団体、全国の設計事務所、工務店等に配布しました。

 TPP(環太平洋パートナーシップ協定)につきましては、12月7日から10日にシンガポールで開催された閣僚会合に日合連も他の農林水産関係団体と連携して参加し、現行の合板(OSBを含む)等の関税維持を強力に要請しました。日合連としては、日本の森林のため、引き続き現行関税維持の活動をしてまいります。

 現在も日本で利用されている合板の約60%が東南アジアや中国で生産されたいわゆる「輸入合板」であることから、地域経済の振興と日本の森林資源の有効活用を通じた我が国の森林再生にブレーキが掛かっている事実を訴え、貴重な熱帯雨林の保護と動植物の生態系維持のためにも日本の木を主原料とした合板の製造販売を一層拡大していく必要があります。

 日合連と致しましては、閣議決定された「森林・林業基本計画」に則り、国産材年間利用量500万m3の早期達成を目指し、「あらゆるところに、国産合板を使用し、木材自給率50%を目指す(AKG50)」をキャッチフレーズにした全国的な活動を引き続き積極的に展開するとともに、日本の森林再生と地域経済の活性化、そして地球環境の保護と地震や災害から国民の安全と健康を守る住環境の充実を図るため、環境創造産業・住宅創造産業として一層発展できるよう一意専心努力する所存です。

 皆様の一層のご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、皆様の本年のご健康、ご多幸を祈念申し上げ年頭のご挨拶と致します。