お知らせ
第34回 日本・韓国・台湾 合板業者懇談会が開催されました
標記会合が平成24年10月24日及び25日に台湾高雄市において、日本・韓国・台湾の合板業者42名の参加を得て開催されました。
会議においては、熱心な討議が行われ、その結果が、会議総括として取りまとめられました。来年(平成25年)は韓国での開催が予定されています。
会議冒頭で挨拶する井上日合連会長 |
会場全景 |
|
向かって左から、KWPA(韓国)会長 高明浩、TPMEA(台湾)理事長 林宸慶、JPMA(日本)会長 井上篤博 |
会議総括の署名
|
【関係資料】
第34回 日・韓・台 合板業者懇談会会議総括(英文及び仮和訳)
第34回 日・韓・台 合板業者懇談会会議総括(仮和訳)
第34回 台・韓・日 合板業者懇談会が、2012年10月24日に台湾、高雄市の「Grand Hi-Lai Hotel」に於いて開催され、三国の代表団は以下の総括を行った。
1.2011年11~12月に南アフリカ共和国のダーバンで開催されたCOP17では、搬出後の木材(HWP)に貯蔵されている炭素量の変化を各国の温室効果ガス吸収量又は排出量として計上できること等について合意された。
また、1012年6月20日から3日間、ブラジルリオデジアネイロで、188か国の参加により「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」が開催され、環境と成長の両面を目指す理念であるグリーン経済は持続可能な開発を達成する上で重要なツールであること等が確認された。
三国の合板及びボード製造業は、木材製品の需要拡大が炭素の固定に寄与し、地球温暖化防止を促進するとの認識を共にし、植樹や木材利用の拡大などの活動を通じて、地球温暖化防止に努めていくことを確認した。
2.長期の世界的な景気後退により、住宅建設は減少し、台・韓・日三国は、極めて厳しい経営環境下にある中で、世界の各国政府の重要方針は、石化燃料を使用した成長から「低炭素及び緑の成長」「再生可能な資源やエネルギーによる成長」へと変化してきている。
木材を第一に合板などの原料化、第二にリサイクル利用の原料化、最後にバイオマス利用によるエネルギー化と言うカスケード利用と森林の育成を通してCO2の吸収・固定が地球環境の保全に貢献することを認識し、これらの活動を促進し、合板及びボード製品の需要拡大に引き続き努めるものとする。特に国際的にエネルギーの安定供給や環境の保全に対する関心が高まる中で、木質バイオマスエネルギーの利用についての情報交換を密接に行うものとする。
3.植林木を含む世界の丸太資源の持続可能で安定した供給のために、三国は、その供給源を確保するために更なる努力をするとともに、丸太資源に関連する迅速な情報交換を行うものとする。
特に、中国は、世界で大きな丸太輸入国となり、合板及びボード製造業において主要な生産国となってきている。中国の生産と輸入・輸出動向は、丸太と木質パネルの国際市場への強い影響を引き起こしている。また、インド、中東、他のアジアの国々は、針葉樹や植林木の丸太を求める需要増の中で新しい要素として世界の丸太市場に登場してきている。
従って、三国の合板及びボード製造業は中国、インド、中東その他アジアの国々の、合板及びボード産業並びに製品の需給に関する迅速な情報交換を行うものとする。
4.合板製品及びボード類の輸入関税は、生産国及び消費国双方における森林の持続的経営を確実にし、地域経済を促進する観点から非常に重要なことである。
三国の合板及びボード製造業は、合板製品及びボード類の輸入関税率を引き下げないよう、それぞれの政府へ要請することについて一層の努力をするものとする。
5.三国の合板及びボード製造業は、地球温暖化を防止するとともに、環境負荷のより小さい社会の実現のため、合板の品質及び性能の向上のための技術開発を行うとともに、国産材を含む針葉樹材や植林木に供給源を転換するための技術革新に努める。
また、三国の合板及びボード製造業は、開発の成果の交換に引き続き努力する。
6.木製パネル製品の総需要量のうち、ボード製品の比率は、現在増加している。
三国の合板製造業は、合板製品とボード製品に関して、情報交換を続ける。
7.次回会議は、2013年9月又は10月に韓国において開催する。
三国の代表は、上述の第34回会議の総括を確認し、協定の証として署名した。
2012年10月24日
台灣區合板製造輸出業同業公會
理事長 林 宸 慶
韓國合板Board協會
会 長 高 明 浩
日本合板工業組合連合会
会 長 井 上 篤 博