合板(ごうはん)についてシックハウス対策
シックハウス対策は「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく住宅性能表示制度についても改正されました。住宅性能表示制度は、品確法に基づき、平成12年10月にスタートした新しい制度です。シックハウス対策はもちろん、住まいの安心チェックができる制度です。
住宅性能表示制度は「安心をはかるモノサシ」です。
住まいの性能が等級や数値で表示されるので安心
「地震などに対する強さ」「省エネルギー対策」など9分野の性能項目について、等級や数値で表示します。建物の性能の違いを専門知識がなくても比べることができるので安心です。注文住宅を建てる時に「地震の等級は2、省エネルギーの等級は3」というようにハウスメーカーや工務店に依頼できます。また、住宅を購入する時には、性能の違いを比較検討して選ぶことができます。
評価員が性能をチェックするので安心
国土交通大臣から指定された第三者機関(評価機関)の評価員が、求めた性能どおりに設計や工事が進められているかどうかをチェックするので安心です。
万一のトラブルにも専門機関が対応してくれるので安心
建設住宅性能評価書(工事段階での評価書)の交付を受けると、万一、その住宅にトラブルが起きても「指定住宅紛争処理機関」が迅速・公正に対応してくれますので、安心です。
「住宅性能評価」は、全国の評価機関で行っています。
住宅性能評価書が発行されます。
評価機関に申し込んでいただくと、設計段階での評価書と工事段階での評価書の2つの評価書が交付されます。また、評価機関に支払う手数料はそれぞれの評価機関が定めていますので、個別におたずねください。
申し込みを行う際にはあらかじめ工務店などに相談してください。
評価機関に住宅性能評価の申し込みを行う場合には、設計図面等の必要書類をそろえる必要があります。したがって、申し込みを行う際にはあらかじめ設計をしてもらう工務店などに相談してください。
住まいの安心は9分野のモノサシではかります。
地震などに対する強さ
地震などが起きた時の倒壊のしにくさや損傷の受けにくさを評価します。このほかにも、強風や大雪に対する強さに関する評価もあります。
火災に対する安全性
住宅の中で火事が起きたときの燃え広がりにくさや避難のしやすさ、隣の住宅が火事のときの延焼のしにくさなどを評価します。
柱や土台などの耐久性
年月が経っても土台や柱がしっかりしているような対策がどの程度されているかを評価します。
配管の清掃や取り替えのしやすさ
水道管やガス管、排水管の点検や清掃のしやすさ、取り替えのしやすさなどを評価します。
省エネルギー対策
暖房や冷房を効率的に行うために、壁や窓の断熱がどの程度されているかを評価します。
シックハウス対策
シックハウスの原因のひとつとされているホルムアルデヒドが含まれている建材の使用状況や換気設備を評価します。また、建築工事が完了した時点でホルムアルデヒド等の化学物質を測定することも可能です。
窓の面積
東西南北及び上方の5方向について、窓がどの程度の大きさで設けられているのかを評価します。
遮音対策
主に共同住宅の場合の評価項目で、上の住戸からの音や下の住戸への音、隣の住戸への音などについて、その伝わりにくさを評価します。
高齢者等への配慮
高齢者等が暮らしやすいよう、出入り口の段差をなくしたり、階段の勾配を緩くしたりというような配慮がどの程度されているかを評価します。
ホルムアルデヒド対策
ホルムアルデヒド対策の程度を示す「等級」が変わりました。
建築基準法が改正され、ホルムアルデヒドの発散量の多い建材(E2・FC2など)は居室の内装に使えなくなり、また、JISやJASが改正され、E0・FC0という表記がF☆☆☆と変更されるとともに、新たに発散量が極めて少ないF☆☆☆☆が位置付けられ、これに対応するため以下の改正を行いました。
なお、これまでの等級4(E0・FC0)は、新しい基準では等級2(F☆☆☆)に、等級3(E1・FC1)は等級1(F☆☆)に相当することとなるため、いつの時点の基準によって評価されたものであるかを確認することが必要です。
評価の対象となる建材が追加されました。
これまでの合板やパーティクルボードなどの木質系の建材に加え、壁紙、塗料、接着剤、断熱材等についても評価対象になりました。(評価対象となる建材の種類は建築基準法と同じです。)
天井裏等についても評価します。
評価の対象となる住宅の部分は、内装だけでなく、天井裏等についても評価することとなりました。内装は等級1〜3、天井裏等は等級2又は3と評価・表示されます。(評価対象となる内装や天井裏等は建築基準法と同じです。天井裏等に換気等の措置がある場合には天井裏等の等級の表示はありません。)
室内化学物質の濃度等
室内の化学物質の濃度を測ることができます。
住宅の完成段階で、室内の化学物質の濃度について実測し、その結果を測定条件とともに表示するものです。この項目は「選択事項」として位置付けられています。測定の対象となる化学物質は、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びスチレンの5物質です。